奄美ワールド川柳シマ言葉de70選 終了!
師走に入り、本格的な冬がやってきました。
さて11月28日、名瀬公民館で行なわれたの「奄美ワールド川柳シマ言葉de70選!」は、
おかげ様で今年、3回目を迎えることができました。
今年は戦後70年という節目に
「シマ言葉de70選~あんつきから早70年、きゅうからのわきゃシマ~」
というテーマで、お題を2つ立てました。
「70年―戦争・平和・未来」と
「公民館―出会い・ふれあい・学び合い」でした。
五、七、五の17句にシマ言葉を最低1つはいれることを条件に、
応募があるか心配していましたが、
なんと今年は過去最高の662句の応募があったんですよ!
応募された皆様、審査員の皆様、そして準備運営に際して、
ご協力を頂いた皆様、心より感謝申し上げます。
表彰式に先立ちまして、まずは選ばれた70句を、朗読でお披露目しました。
シマ言葉が散りばめられた句は、すとんと胸に落ちました。
胸が熱くなるもの、クスっとなるもの…。
さて表彰式では個人賞の他、作品を多く寄せられた学校を表して学校賞も設けました。
そして川柳座談会では、審査員の皆さんが登壇しました。
大島教育事務所指導課社会教育主事兼専門員の中園明男さんは、「昨年なら入選していたかもしれない作品がありもったいない。次回はぜひお題を確認してから応募してほしい」と期待を込めてお話されました。
奄美市教育委員会生涯学習課長の上野和夫さんは、『戦争や 平和ぬ為ち 始まりゅん』この句はまるで今の世を象徴しているかのよう。島は一見するとスポーツに感心が向きそうだが、このような文藝方面にもこんなに多くの応募があり驚いた、と語りました。
俳句狩主宰の宮ノ原公子さんは、年代の近い作者との共感を会場に求めながら、川柳公募の意義を即興で俳句を詠んで会場を沸かせました。
奄美群島復帰に学ぶ講座講師の花井恒三さんは、選外作品も幾つか句を紹介し、お題と自由題の2本立て募集を提案しつつ、方言を定着させるためには沖縄県那覇市職員の面接試験が参考になる、と新たな示唆を与えて下さいました。
NPO法人ディ!代表の麓憲吾さんは、学生時代、バンド仲間と名瀬公民館で演奏活動をして、自分も育ててもらった。川柳を通してシマ言葉に向き合う機会をもてたことでシマの魅力を再認識した、と名瀬公民館の思い出を偲びつつ、川柳応募の意義を語りました。
選ばれた70選は、名瀬公民館ブログ(http://nazekouminkan.amamin.jp/e553354.html)でもお披露目している他、記念冊子でも紹介しています。
また、応募作品は、名瀬公民館ロビーにて閲覧できるよう準備を進めています。
初回の2013年は、復帰60周年を記念して行なった「奄美ワールド川柳 復帰60選」を皮切りに、2回目の2014年は、「奄美ワールド川柳 シマ遺産de61選」と題して行われました。「シマ遺産」と題しているだけあって、この年から、句の中にシマ言葉がちらほらと見え始めてきました。
鹿児島県内の民間放送テレビでは日々、「薩摩狂句」が披露されて、目にしますが、この「ワールド川柳」をきっかけに、日本文化の「川柳」という装置を使って、わきゃシマグチが家庭や学校、職場で地元の子どもたちをはじめ、さらに日本、そして世界へ羽ばたいていきますように。
最後になりましたが、皆さん、お気づきでしょうか。
今回、実行委員会スタッフは、大島紬などの和服を着用してお迎えしました
そして来場の皆様を楽しませようと、会場のあちこちにケンムン君が見え隠れしていますよ。
ケンムン君と遊びにご来館くださいね!